Quadrifolium's blog

元海外赴任サラリーマンの独り言です。

あれやこれや

新しいマンションの部屋が整理できて生活可能になるまでに結局7つのホテルを渡り歩くことになってしまった。荷物を持っての移動は辛かった。一か月弱の間に7つのホテルに泊まるというのは今後の人生でもありえない記録だろう。

 

東京は治安が悪くなってしまったと感じた。詳しくは書かないが危ない目に遭いかけた。たまたまパトカーが近くを通りかかったので助かったが・・・。というより,危ない地域だからこそパトカーが巡回していたのだ。電車の中でのマナーも悪い人がとても目につくし。アメリカでは治安の悪い地域と良い地域がはっきり分かれていて,良い地域の方に引きこもっていれば粗暴犯に出会うことはまずなかったのだけど,東京は電車網が発達していることもあって人が広範囲で混じりあうのでそういう境界がだいぶ不明確になっており,逆にとても厄介だと感じる。「やばいやつがどこにでも満遍なく少人数存在する」というか・・。たとえば,私の住むことにした地域は治安がいいとされているが,それでも昼間に道を歩いていると挙動不審な金髪の若い男がいて,何だこいつ・・・と思ってよく見たら手にもった半透明のメッシュケースに札束が入っていた。そういう,気持ち悪いというか,何なのこいつ??という感じのやつがよくいる。

 

それにしても新生活のセットアップは本当に面倒くさいことばかりだ。引越業者に,日本のトランクルームに保管していた家財を配達してもらってデスクを組み立ててもらったところ,変な組み方をしたため壊されてしまい,弁償ということで,結局新しいデスクをAmazonで買うしかなかった。ベッドもデスクもチェアも組み立てが面倒くさかったし,不用品(本棚など)を引き取ってもらうために業者が来るのを部屋で待っていたりAmazonの品物が配達されるのを待っていたり,と時間を気にして行動するのが地味に大変だった。それに,24時間ゴミ出しが可能で分別も必要なかったアメリカのアパートと違って今いるところではゴミ出しの曜日が決まっており,明日の朝は段ボールを捨てにいく,などと気に留めておかないといけないのがとても鬱陶しい。本当はこういうことには注意力を使いたくないのだが。。

 

電化製品の配置にも苦労した。コンセント2口に延長コードやら電源タップやらをつけまくって「私用ノートPC・会社のノートPC・モニター・デスクライト・スマホ充電ケーブル・PS4」を全部つないだ。そこにさらにHDMIケーブル2本とヘッドセットとキーボードとマウスを接続したので,もう何がどこにつながっているのか一見してもわからない状況。とりあえず在宅勤務の準備がようやく整った・・・。もし出社するとなると,会社PCとそのケーブル類をとりはずして出社し,帰宅後にまた接続しなおさないといけないので,一度の出社が非常にめんどうくさい。なので,ときどき出社・ときどき在宅勤務で半々という感じではなく,ほぼいつも在宅勤務という振り切ったスタイルにせざるを得ない。帰国後に一応ちょこっと出社はしたが,社食が意外とあまり安くなく(コロナ前はもっと安かった気がする),経済的な意味でも出社するインセンティブがあまりなくなってしまった。そもそも出社しても人があまりいないので同じ課の人と会話することもできず,ただ自席に座っているだけという感じになるのでほとんど意味はない。ただ,オフィスにはプリンターがあるので,大量にプリントしたい文書があるときだけは出社するべきだろう。

 

今のアパートはアメリカで借りていた部屋の広さの4割くらいに狭くなってしまったので息苦しさはあるが,どうしようもない。家賃にじゃぶじゃぶお金を使うわけにもいかない。

 

企業で言われたことをただやる研究開発にもだいぶ疲れてきたので大学にでも移りたいと思うことは正直何度もある。ただ,首都圏の私大(MARCHとか)は金儲け主義なので学生数が多く,一人の教授や准教授が最低20人,普通は30人もの学生(学部三年~修士二年)を抱えていることが珍しくない。そうなると毎年,卒業論文修士論文を10人以上も指導せねばならず,よほど上手に手を抜かないと過労で死んでしまう。こんな馬車馬のように労働するのはイヤであるし,そもそも私は東京というか関東地方にこれ以上長居はしたくないのである。たまに私の地元に近い大学から公募が出ることもあるが,そういう大学の財務状況を念のため調べてみるとここ数年は赤字続きで受験者も減少し,財政が火の車だったりする。そういうとんでもない衰退大学に雇われても将来が不安なだけだ。地元にほど近くて,なおかつ財務がしっかりした大学,というのはすごく限られてしまうので,公募がなかなか出ず,応募しようにもできない。困った。

 

今回,重いキャリーケースを2つも引きずって埼玉~千葉~東京各方面を移動して思ったが,東京は全然バリアフリーではない。障碍者や足腰の弱いお年寄りにとって住みやすい街ではない。やはり私は東京に永住はしたくない,できないと思った。

 

今は就職活動のシーズンだが就活の「雇う側」もなかなか不思議なものである。学生に「オリジナリティがない」とか「主体的に行動する意欲が感じられない」とか「自分で課題を見つけ出す力が弱い」といった理由で結構な数を落とすっぽいのだが,それって意味あるのだろうか?カイシャに一度入ってしまうと業務は上から下にトップダウンで振られるだけなので現場の人間がオリジナリティなんて持つ必要なんてないし,自分で課題を設定して主体的に取り組む力なんて発揮したくてもできない。部長やそれ以上に出世する人間だけはそういう能力も必要かもしれんが,それ以外の人間は言われたことをきっちり要求水準以上の品質で仕上げることに専念すればよいのではなかろうか?どうもちぐはぐな基準で学生を落としているようにしか見えない・・・。不思議。もったいないと思う。