Quadrifolium's blog

元海外赴任サラリーマンの独り言です。

いとなむ人々

  • アメリカの缶詰にはプルタブがついていないことが多く,缶切りを使って開けないといけないのだけど,それが力もいるし面倒で,一周切ってもふたが外れないとき引っ張る必要があるし,大変だ。こないだはそれで指を切ってしまった。どうしてもっと便利にしようという改善意識が働かないのだろうか。

  • アパートが木造らしく,上階の人が歩く音がときどき聞こえる。そのぐらいならよかったのだが・・・。夏ごろから,22時~0時ごろの深夜にほぼ毎日,30分ぐらい,カップルがはげしく愛をはぐくむ音と振動が聞こえてくる。ギシギシギシギシギシギシギシギシギシギシギシギシ・・・ギッシギッシギッシギッシギッシギッシギッシギッシ・・・・(シーン)・・・ギシ!ギシ!ギシ!ギシ!ギシ!ギシ!(中略)・・・ギッシギッシ!!!ギッシギッシ!!!
    みたいな。天井のきしみ方がすごい。その振動が伝わって,私の部屋のクローゼットの扉までガタガタ!!と激しく揺れており,とてもうるさい。とても鬱陶しい。それにしても,ほぼ毎日,少なくとも2日に1回というのがすごい。若い夫婦?なのだろうか。去年はまったくこんな音しなかったので住人が入れ替わったのだろう。なお夜分にアパートの廊下を歩いていると女性の「アンアンアンアンアンアンアン」という声とともに男女がはげしくいとなむ音が近隣の部屋のドアから丸聞こえのこともある。なんだかなあ。
    家賃でいうと日本の小さめの単身者マンションの賃料の軽く7,8倍くらいはするアパートなんだけど,建物のつくりがショボくてプライバシーが漏洩しまくり。悲しいような複雑な気持ち。
  • 最近あまりにもYouTubeの広告が多くなってきて,たまに動画の最初に2つも広告を見せられるようになった。こんなのは前には無かった気がするのだが。少し検索して調べるとGoogle ChromeAdBlockという拡張機能をインストールするとYouTubeの広告を全部出てこなくすることができるというので,実際にやってみたらうまくいった。もっと早くやっていればよかったと反省。しかしあまりにも便利でたくさんの人が使っているようなので,YouTubeは広告の形式を変えてこのアドオンを回避してくるかもしれないな。
    広告が世の中に多すぎてうざくて,広告なんてなくなってしまえばいいのにといつも思う。本当に必要なものは消費者やユーザ企業の側から探してでも見つけるものだよ。Googleなど有名企業で働く知人もいるけれど,正直,よく広告に人生を捧げられるなあと感心する。。。AIがすごいとか,GoogleのAIが囲碁のチャンピオンに勝ったとか,いろいろ言われているが,結局Googleはその技術を広告表示の最適化にひたすら使うんだろう。AIって意外と夢がない分野だと思う。IBMのWatsonも赤字みたいだし。(IBM、ワトソン・ヘルス事業の売却検討=関係筋 - WSJ
    ガーシーがYouTubeでいろいろな有名人の疑惑を発信しても問題なかったのに,楽天三木谷社長の女性問題疑惑(乱交など下ネタいろいろ)を報じだしてから急にアカウントを閉鎖されるようになり,何度アカウントを作り直してもだめだったので結局YouTubeからは撤退したという話について,ネットのどこかでホリエモンが「楽天Googleジャパンの最大の顧客だから忖度したんでしょ」という旨の発言をしていた。ホリエモン人間性はともかくビジネスに関してはいつも鋭いことを言う・・。
    メディアは広告主にはさからえないんだな。不偏不党のメディアなんてない。ワシントンポストは経営が芳しくなく,ベゾスに2013年に買収されてからは劇的に復活したと言われていたものの,結局また最近赤字らしいし。これじゃ広告主を少しでも増やすために頭を下げ続けるしかない。
    急速な落ち込みで赤字転落の「ワシントン・ポスト」、100名規模のレイオフ実施か | Media Innovation (media-innovation.jp)
    統一教会問題は毎日のように日本のテレビでやっているくせに,創価学会にお金を巻き上げられた,家庭崩壊した,という人たちの訴えはテレビには全く出てこない。世の中のメディアは忖度だらけだ・・・。
    自由な報道の何が難しいかというと,一つには名誉棄損で訴訟のリスクがあるからだろう。もし私が超・大金持ちだったら,訴えられたジャーナリストの訴訟対応費用を支援するような仕組みを作りたいところだ。ただ,ぽっと出の適当な記者が適当な記事を書く可能性は高いので,最低でも過去10年は既存メディアに勤めたことがあるといった条件でふるいにかけることにはなるんだろうな。。などと夢想。
  • ノーベル賞級の賞金の多さで知られるアメリカの科学賞の今年の結果が9月に発表されてた。日本人はいないが受賞者の研究対象がいろいろ興味深い。
    2023年ブレークスルー賞生命科学、数学、基礎物理学部門の受賞者発表 | ブレークスルー賞(The Breakthrough Prize)のプレスリリース | 共同通信PRワイヤー (kyodonewsprwire.jp)
    深層学習を使ってたんぱく質の構造を解明した研究が受賞したのはまったくもって妥当だと思う。あれは革命的な技術。でも日本のメディアでは全然報じられてないな。日本の夕方の情報バラエティ番組でこういう革新的技術を報じるようになればまだ日本の未来に希望が持てるのだが,無理だろう。どうせ40年後くらいになってノーベル賞が与えられてから特集番組でも作るんだろうな。
    それにしてもアメリカではザッカーバーグフェイスブック創業者)やセルゲイブリン(Google創業者)やポールアレン(マイクロソフト創業者)といった富豪が基礎科学に投資しているのがすごいと思う。アレン脳科学研究所なんて世界的に有名だし。ひるがえって日本では新経済連盟を率いる三木谷が美人モデルを集めて酒盛りパーティしてtwitter炎上かよ。この格差がかなしいよ・・・。
    一応,公平性のために言うと,日本でもユニクロの柳井氏は京大に多額の寄付をしている。
    ユニクロ柳井氏、京大に100億円寄付 がん研究を支援:朝日新聞デジタル (asahi.com)
    ただ,アメリカのように新しい賞を作ったり新しい研究所を作るのではなく既存の研究機関に寄付というところが,いかにも日本らしいという感じはする。
  • 京セラが作った京都賞は基礎研究に対して与えられる賞のようだが,革新的な研究成果を出した比較的若い人にタイムリーに与えられるアメリカのブレイクスルー賞とは大きく異なり,京都賞の受賞者は70代,80代のおじいちゃん,いわゆる「評価の確立した業界の大物」ばかりである。こう書くとノーベル賞みたいに聞こえるかもしれないが,ノーベル賞は「オリジナルなアイデアを一番最初に出した人」を重視して与えられるので,島津製作所の田中さんみたいな知名度の高くない人にも突然与えられることがあるのに対し,京都賞では(ある研究者曰く)知名度と影響力がある有名人をメインに選んでいるらしく,例えば何十年も業界で活躍したという功労も重視して与えられるようだ。なので特定の研究のオリジナリティだけで受賞者が決まるわけではない。
    京都賞そのものを否定する気はまったくないが,どうも日本人というのは技術の良しあし・将来性の有るなしを目利きするのが致命的に下手な気がする。ノーベル賞に権威があるのは,権威を基準に選ぶのではなく,本当に高いオリジナリティを持った人だけに授賞するからだ。日本ではそういう賞を維持するのは難しいように感じる。選ぶ側の人間がそもそもいい年のおじいちゃんばかりだし,そういう人は最新の科学的発見をチェックしていないので時代の流れを読めていない。ある日本人科学者が昔,イギリスの科学誌ネイチャーで特集された。その後,その人は日本である有名な賞を受賞したが,その選考委員いわく,「ネイチャーの記事を見るまでその人の研究のことを知らなかった」そうである。あほかいな。同じ日本でいい仕事をしている人のことぐらいチェックしておけ,外国のメディアの目利きに頼るな!!と言いたい。
    どうも日本人は歳をとると英語を読むのが苦痛になるらしく,海外の論文や記事を全然読まなくなってしまう傾向があるのも上記のような情けない状況が生まれる原因の一つだろう。
    なお昔は日本IBM科学賞というのがあった。いい仕事をしている若手に与えられる権威ある賞であり,とてもよい試みであったが,2011年に終了してしまった。実に残念に思う。日本IBM科学賞 - Wikipedia