Quadrifolium's blog

元海外赴任サラリーマンの独り言です。

寒くて鼻がむずむず・・

US Bankの口座をやっと閉じることに成功した。時系列で書くと

電話する→PINN(暗証番号)が必要と言われる→PINNが不明なので再発行を依頼→2週間前後でPINNが郵送で到着→改めて電話する→日本の銀行の口座へ残額を全部送金してもらう旨を依頼する→日本の口座への着金を確認する→改めて電話する→口座を閉じる

という流れであった。とても疲れた。日本に口座の残高およそ10万円を送金してもらう手数料として50ドル(約7500円)もとられたのはムカついた。金融機関ってくそだな・・。

海外赴任を振り返るに,引越や銀行関係の手続きや日本でのトランクルームの手続きや保険の手続きなどもろもろ含めて,とんでもなく疲れるし面倒くさいし嫌な経験であった。面倒な雑用で生産性が下がるだけであった。ただし貯金はそこそこできたので,それだけが救いだ。それ以外に得たものは何もない。仕事上の経験も特に特筆すべきものは何一つなかったし。何度も海外駐在に行かされている人も社内にはいるが,私だったら2度目の赴任なんて120%断るだろう。

 

今会社でアサインされているプロジェクトはまさにブルシット・ジョブの見本のような無意味な仕事で,そもそも年度開始当初からやることがなかったのだが,予算がついてしまったので仕事やってる感を出す必要があった。なので適当に忙しい振りをして上期を乗り切った。あと半年あるが,下期はもちろんやることがない。しかしやることがないです,という事実を幹部に見とがめられると何を言われるかわからないので,皆で知恵を絞って「忙しく見せるにはどうすればいいのか」を相談している。これでも日本で有名な企業であり,名門とかエリートとか言われることもある企業なのであるが,実情はそんなものだ。年度の途中でのフレキシブルな計画変更は「大罪」とされているため,何が起ころうが,槍が降ろうが必ず年度の初めに立てた計画通りに進めなければならない。実は社内では「人手が足りない!!」とアップアップになっているプロジェクトもあるのだが,そちらに急に人を増やすということは社内文化的にも社内制度的にも「決して許されない」ので,あくまでも来年度を待つしかないのである。あほくさ。

 

最近インフルエンザの予防注射を打った。翌々日になって腕が筋肉痛のようになって痛かったが,まあ熱は出なかったのでよしとしよう。

 

来年の新しい仕事の準備を転職前(つまり今年度中)に完了しておく必要があるため,そのための資料集めとしてAmazonで10冊以上本を購入した。いろいろ読み比べていたのだが,なかなかこれ!という本がない。難しい。

 

最近は全然論文を読めていない。パワーポイントの資料作成タスクがいくつも溜まっているのでそちらで時間がなくなってしまい論文にかける時間などない。。つらい。

 

私の経験から察するに,日本のIT系の大企業が今後技術的なブレイクスルーで世界にインパクトを与えることはないであろう。最新技術というのはとにかく失敗,失敗を重ねながら改善していくものだが,大企業はとにかく失敗を絶対に許さない(年度初めに立てた計画からのズレを絶対に許さない)というカルチャーなので,イノベーションが起きるわけがないのである。悲しいことだが,この国はもう終わりだ。

人生の荒波

7~9月は仕事が忙しく,それと並行して転職活動も多忙を極めたので本当に疲れ切った。また,ノートPCの画面が急に壊れたため修理に出すというイレギュラーなイベントもあり,波乱万丈だった。結局そっちは診断料5千円,修理費2万5千円くらいですんなり直してもらえたのでよかったけど。

 

某業界への転職活動では,書類選考の通過率が43%だった。書類で落とされた某求人のお祈りメールには1人の採用募集に対して60人の応募があったと書かれていた。私の過去の伝聞に照らしても,大体他の求人も似たような倍率と思われる。つまり50~100倍の難関であった。(書類選考を突破するだけでも多分20倍を超える倍率のはず。)なお過去には同じ業界で1人の募集に対して120人以上の応募があったという話を採用担当者から直接聞いたことがある。

結局,書類で通ったうちの2つで無事に内定が出て,そのうち1つに受諾の返事をして私の転職活動は終わった。他の求人の面接にも呼ばれていたのでそれらは丁重に辞退した。ちなみに受諾前には予定年収についても確認し,こちらが受け入れられる額であることを確認した。働く場所は実家にまずまず近いところなので満足だ。思えば東京にもだいぶ長く住んだが,それもいよいよ終わりが来ると思うと感慨深いものがある。

 

転職活動ではあちこち地方に面接に出向くのが非常に面倒だった。電車と新幹線を乗り継いだり,辺鄙な場所の空港からタクシーに乗ったりと,高くついた。地方のタクシーというのは妙な住み分けルールがあるようで,スマホで適当に検索して出てきたローカルなタクシーに電話して「一台配車お願いします」と伝えても「あーその場所はちょっとねえ,うちからは遠いんでねえ,別の○○タクシーさんていうところに電話してもらった方がいいと思うんですよねえ」と言われて,電話番号まで教えられた。そういうことが2回あった。せっかく客が乗りたいと言って電話しているのに嫌な顔をするというのはよく理解できないのだが。遠いといっても15分くらいである。たぶんタクシー会社間で不文律みたいなテリトリーの合意があるのではないか。どうも日本のこういう田舎のローカルルールみたいなのは好きでない。金融もそうで,地方には信用金庫や地方銀行がたくさん存在していて業務エリアも業務内容もかぶっているのに一向に合併・統合が進まない。どうもお互いに相手のシマを侵害しないよう住み分けているらしい。なので海外のように合併してシステム統合して人件費減らして効率化して競争力アップ,という流れにまったくならない。どうも日本は八百万の神の精神が根付きすぎているような気がする。権威がたくさん存在してお互いに住み分けているというか。日本の企業というのは現場からのボトムアップが得意で,各部署の現場にレジェンドみたいな凄腕の人たちがいて,それらの人がばらばらに各部署で業務を改善し続けるから結局は会社全体としての最適化ができないという状況になる。まるで中央アジアの部族社会のようだ。海外はもっとトップダウンで効率化・最適化のプランを練って下に投げるけど,日本のトップは現場に対して強くモノが言えずリーダーシップに欠ける人が多いような気がする。文化の違いなのでたぶん今後もどうしようもないんだろう。

 

来年度から新しい仕事になると思うと今現在の業務に対するやる気がどんどん下がってきて,困る。給料をもらっている以上は義務はこなすつもりだけど,相変わらず「社内調整のため,絵にかいた餅のような中身のうすっぺらい提案書を大量にパワーポイントで作って社内プレゼンに向けて何度も何度も修正とバージョンアップを繰り返す」という,社外の顧客でなく社内の上役の目ばかりを気にした無意味なオシゴトがたっぷりと待ち構えており,心を病みそうになる。大企業は社内向けの仕事があまりにも重すぎる。社内で来年度の予算を獲得するために死ぬほど苦労しないといけないし,獲得したとしても3年の予定のプロジェクトが急に1年で終了になることもよく起こり,本当に研究者にとってはまるで乱高下する飛行機に乗っているような不安定な職場である。まるで予定が立たない。

それに何か新しい企画を提案しても,大企業なのでそれに近いことをやっている部署・チームが必ず存在し,そことの住み分け交渉が極めて面倒なことになるのが常だ。要するに人が多すぎるのである。世間では人材不足とか言っているが,弊社では逆で,人が多すぎてお互いの仕事の範囲があまりにも重なっているので大量に無駄が発生しており,無駄を減らすよう交通整理する人がいない(というか一応いるけど疲弊してまともに仕事できていない)。

 

これは私が実際にやっている案件ではなく,たとえだが,例えば救急車の運用にAIを入れて救命活動を迅速化したいとしよう。すると,「ヘルスケアをやりたいAI研究部門」と「配車スケジュール管理ITシステムの開発経験があるシステム設計部門」と「AIをやりたいヘルスケア研究部門」と「官公庁・自治体向けビジネスの担当部門」と「スマートデジタル社会化ビジネスを推進している本社部門」の少なくとも5つの部署が火花を散らして戦うことになる。あほかいな。これら5つの部署のどれかが担当して他は手を引けばいいだけに見えるが,絶対にそうはならない。あくまで全部署が参加してお互いにうまく仕事を分担するにはどうすればよいかという方向に話が進み,その分担の範囲を合意するための話し合いを繰り返すだけで半年くらいの時間が費やされることになる。

 

私はこういうのが嫌だから転職するのだ。

 

心を病まないようちょこちょことスキマ時間を見つけては

Amazon.co.jp: CRYSTAR -クライスタ- PS4 : ゲーム

というゲームをプレイしていたんだけど,ようやくクリアした。

主人公は引きこもりの少女で,何というか全体に暗い話である。とにかく登場人物の数が少なく,生きている人間は全編を通じて3人しか登場しない。あとは現世に未練を残す死者ばかりが出てくる。ベストなエンディングを見るためには少なくとも3回異なるバッドエンディングを見る必要があり,そこはしんどいところだ。ただ戦闘はサクサク軽快で,必殺スキルの使い方も単純で分かりやすく,システム面はすごくよかった。悪かったのは敵のバリエーションの少なさ・・・。結局,ボス以外の通常モンスターは8種類しかなく,色違いで何度も出てくるだけなので,私は後半すっかり飽きてしまった。

声優はすごくよかった。やはり声優の演技はすごい。これは確かだ。このゲームの価値の半分は声優の力だと思う。

シナリオはすごくウェットな感じで,いかにも女の子の心理を掘り下げたという感じだったのできっとシナリオライターは女性だろうと思っていたが,エンドロールを見ていたら名前は男性だったのでとても驚いた。

全体としてこのゲームは名作と言えるだろう。一人を好む非社交的な性格の人におすすめ。

US Bank

日本人駐在員に大人気だったUnion Bankは今年の春にUS Bankに吸収されてしまった。

 

私は3月で帰国したが口座はそのままになっていたのでUnion BankからUS Bankへ口座移行手続きが行われたようだ。新しい口座番号などもろもろを記載した郵便物や新しいATMカードが私のアメリカのアパートに送られたらしいが,US Postに転送手続きを設定してあったのでその後は私のUSの勤務先会社に転送された(はず)。しかしその会社が日本へ私の郵便物を転送してくれないため,実質的にそれらは行方不明状態となってしまい,困っていた。その後,US Bankのカスタマーサービスに電話して英語で何とかやりとりして日本の住所に新しいATMカードを送ってもらうよう,再発行のお願いをした。それが私の今現在のマンションに届いたのがつい昨日である。やれやれだ。

 

さて問題はどうやってこの口座を閉じるかである。まだそこそこ残額があるが,US Bankのオンラインバンキングには国際送金の機能がないので,日本の口座へ送るというわけにもいかない。そもそもUS Bankのオンラインバンキングであれこれしようとすると電話番号の登録と認証を求められるのだが,アメリカの電話番号(10桁)しか入力できない仕様なので,日本人は日本で使っている電話番号(国番号+11桁)を登録することはできない仕組みになっているのである。

 

で,夜22:30ごろにUS Bankのジャパニーズカスタマーサポートに電話した。前回と違って今回は日本語を話す女性(日本人ぽい)が出たので,助かった!と思ったのだが・・。PIN(暗証番号)を電話口で入力しろと言ってくるので,入力はするのだが,何度入れてもエラーメッセージが流れるのだ。上にも書いたように,実はATMカードの再発行を依頼した時点でPINがリセットされてしまっていたのだが,それを認識していなかった。で,その女性の窓口担当者は「PINを再設定する必要がありますねーーそのためにはまず一回電話をお切りいただき,こちらからかけ直させていただく必要があります」と言うのである。妙だなという気はしたが,一応こちらの電話番号を伝えて切ってから待っても待っても電話がかかってこない。

 

しかたないのでもう一回カスタマーサポートに電話したらアメリカ人女性の担当者が今度は出たので,日本人の担当者に代わってもらい,その人に「先刻からこれこれで・・・口座を閉じたいけどPINが通らなくて・・・かけ直すと言われたのにかけ直してくれないんですけど!!」と苦情を伝えたら平謝りしていた。別にその人に謝ってほしかったわけではないが・・。その人いわく,今回の手続きには一回切ってかけ直すような必要性はどこにもないそうで,そんないい加減な対応をした担当者がいたということに驚いていた。

 

結局,カードは手元に届いたが,ほぼ同時に日本へ発送されたであろうPINを記した郵便物がまだ私の手元に届いていないわけである。担当者いわく,そのPINが手元に届いてからまた電話してくれれば,口座の残金を私の日本の口座へ送金してから口座を閉じるということができるとのことである。てっきり残金はアメリカからドルの小切手を送ってくるものと思っていたので,そういう送金サービスが可能なのかと驚いた。まあ日本人利用者が多いので私と同様に口座を閉じて日本に送金したい人もきっと他にたくさんいるのだろう。

 

US Bank(Union Bank)の口座を閉じる作業に閉口している人は他にもいた;

Small Talk 2 Union Bank口座の解約【長編】 (fc2.com)

読んでいて共感しかない。

 

私が今日の記事で何が言いたかったかというと,アメリカに住んでいる日本人には日本の基準で全く考えられないほどいい加減なやつ(嘘つき)がいる,ということである。日本特有のマナーや礼儀やおもてなしや誠実さなど基本的なものを忘れてしまうのであろうか。しゃべってみた感じ,今日の最初の担当者(若い声)は日本語が流暢だったので,米国生まれ米国育ちではなく,たぶん高校か大学くらいからずっとアメリカにいるのではないか。逆にある程度の年齢になってからアメリカに結婚などで移住した人というのは日本人的なメンタルを持ち続けるものである。

 

あまりこういうイライラするような出来事を記事にするのもどうかなと思う部分はあるのだが,US Bankの口座の扱いで同じように悩んでいる人が他にもいるかもしれないので記事にしてみた。

US Bankのジャパニーズカスタマーサービスユニット

海外口座ご紹介サービス 《U.S. Bankへのお取り次ぎ》 | 三菱UFJ銀行 (mufg.jp)

へ電話すると日本語のガイドで目的別に1~5の番号のどれかを押すようにと言われる。このとき「その他」の5を押すと高い確率でアメリカ人の担当者につながるようだが,「送金」の1を押すと日本人担当者につながりやすいらしい。なのでできるだけ英語を話したくない人は1を押すことをお勧めする。

 

それにしてもアメリカというのは本当に普段の日常の暮らしの中でイライラするような不快な出来事がふつうに起きる国である。日本でもそういうことはあるが,頻度はさすがに低いし,経験上,そういう常識や礼節を欠いたことをするやつは日本では大体中年以上の男性である。これに対しアメリカでは若い人,若い女性でもふつうに失礼なことをしてくるのが日本とは違う点のように思う。私の知人は役所に電話して訪問日時を予約してから行ったのに入口でガードマンに「今日そんな予約はない!」と言われて追い返されたそうだが,まさにそういう,常識外のことがアメリカでは日常的に起きるのである。帰国して半年,今日は久々にそれを思い出した。

あばばばば

7月は仕事がストレスフル過ぎて頭にきたので帰省して地方からリモートワークしていた。

本当に大変だった。ここに説明を書く気力もないくらい。

とにかく「もう東京で頑張るのは無理」と思った。生理的に無理というか限界を感じた。

とはいえ今はもう東京に戻っている。

東京に戻ったとたんノートPCのモニタの調子がおかしくなり,何も映らなくなってしまった。

外付けモニタを接続するときちんと移るので,問題はOSではなくモニタにあるらしい。

PCのメーカーに電話していろいろあり,結局今日修理に出すことになった。

まだ買ってから2年半くらいしか経ってないのに・・・・納得いかない。怪しい格安メーカーというわけではないのに。

修理にいくらかかるのか不明。修理がいつ終わるのかも不明。

8月中に急いでやるべきこともいろいろあるので,結局迷ったが新しいPCを12万くらいで買うことにした。

急な出費で凹む。

メンタルクリニックにいっていろいろ薬を処方してもらった。

いつもは診察の会話は五分くらいで終わるけど,今回は20分も話してしまい,出たときには待合室が混んでいたので申し訳ない気がした。

仕事のことで悩むと胃腸にきてしまい,きゅーっと痛くなってお腹をくだしてしまうので,そういうのを止める薬を新たに出してもらった。

今年は10月以降もいろいろきついことが多い。不安だ。という話をしたら産業医に相談するのも手だと言われた。会社の産業医にもしメンタル系が専門の医者がいれば診療の経緯の情報を提供することもできます,と。そして大企業だと最近は大体そういう産業医と契約しているものらしい。

それも選択肢かもしれない。

産業医から会社にどんな情報がわたるのか,不明なところもあるが・・・。

もう今の会社での出世とかどうでもよくなってきた。

会社はパワーポイントを大量に作らせるだけの仕事を強要してくるし。研究職と言いながらも研究をする時間がない。

自社の既存製品を調査する必要があっても部署の壁で情報を提供してもらえず,しかたないので普通に誰でも読める外部公開の弊社ホームページから頑張って製品・サービス情報をかき集めたりしていると悲しくなってくる。どうして社内のことなのにこんな遠回りな苦労をしなくてはならないのか。

ばかばかしい。

他にも,きつい手作業(人力)でまわしているサービスに「人工知能」というカッコいい感じの名前をつけたりしている。お客さんへの受けはいいようだが,中身は極めてしょぼい。そういう,馬鹿みたいなサービスの開発(笑)にアサインされてしまい,仕事に対する意欲をなくしている。わが社が海外のトップAI企業に追いつく日など来るわけがない。20年後もわが社は大量のトップパワーポイント人財の育成を行っていることであろう。

 

疲れた。

割れ目

 


人生には知らない方がいいもの,見ない方がいいものもある。

 

最近は気分がずっと落ち込んでいるが,今日は会社のそれほど親しくもない人に「○○さんずっと下向いてるね。もっと元気出して,前向いていきましょう」と突然慰められた。

 

苦しい気分を晴らすためにふと技術系の雑誌の最新号を手にとると,全くたまたまだが,私が個人的に以前親しくしていた同世代の某研究者の最新の研究成果が雑誌で数ページにわたって特集され,絶賛されていた。

それを読んで心が折れてしまった。

 

私だってこんなに頑張っているのに。

何か少しやろうとするたびに面倒な申請書を書き,誰も読まない大量の報告書を書かされ,他部署から恨みを買わないように頑張って関係部署に根回しし,幹部のご機嫌を損ねないように召使いのように雑用をしているのに。

 

今年度に私が開発しろと言われた技術は,実はすでに社内の他部署で開発されており,本当は再開発なんて完全に時間と費用の無駄なのに,政治的な理由で私の部署も引くに引けないから「うちはうちで独立に同じものを開発しろ。何かちょっとでも違いがあればいい。何かお前が考えろ」と無茶を言われてもくじけず,黙ってがんばっているのに。

 

会社ではまったく研究する時間がないから,有休をとった日や週末であっても努力して最新の論文を読む時間を作ったり研究作業をしたりしているのに。

 

会社は儲かっているのに「研究予算は削減」と言われ,研究者が国際会議に行って発表したいと訴えても「オンライン参加で何とかしろ」と言われる,そんな環境でもくじけずにがんばっているのに。

 

くそやろう。

ムムム無夢夢

 

なかなか明るい記事を書くに書けないので3月に撮った桜の写真を置いておく。

 

アメリカ赴任中の思い出を振り返ってみてもほとんど頭に浮かんで来ず,ただ家とオフィスを往復していた記憶しかなくて絶望した。自分の人生って何なのだろう・・・。

 

今の会社に入る前は,1年間の思い出というと例えば○○さんと共著を頑張って書いたな~とか,○○学会にはるばる△△まで出張して参加して色々な研究者に会って挨拶したな~顔が広がったな~とか,思い出は毎年それなりにあったのだが,会社というのは本当に閉鎖的な環境にずっといるだけなので「興味深い人物との新しい出会い」というのが乏しい。「情熱」をもっている人間というのは全然いない。

 

新しく出会う人自体は,アメリカ赴任時も今の部署でもそれなりにいるけど,「同じ分野に興味をもって勉強・研究している」という共通項がある研究者同士の「ウマが合う」出会いとは大きく異なり,会社は基本的に「お金のために仕方なくオフィスに来ている人」ばかりなので,会話してもお互い何も得るものがなく,何も起きない。相手の個性に対して興味がない人間同士だから会話も発展しない。組織での仕事というのは本質的には責任の押し付けあいなので,友好的感情自体,職場では発生しない。

 

会社はそれなりに社員の意見を聞くポーズをとるのは大事だと思っているらしく,上司とか上司の上司とか人材管理部署の人などと面談をする機会はある。あるにはあるが,そういう人に対して同僚の悪口とか批判もあまり言えないし,「あの人は自分のこだわりが強すぎて一緒に仕事するのがしんどいです!」と仮に言っても「まぁまぁそう言わずに今年度いっぱいは頼むよ」ってことになるだけであろう。会社の多すぎる異動に文句を述べたところで彼らにはそれをどうこうする権限などないし。結局は会話に時間を使ったなあという疲労感だけが残り何も変わらない。今日もそういう面談があり,本音と建て前のバランスをとりながら話す作業に精神的に疲れてしまった。

 

私は自分の内面を話すのが好きではないのである。なぜなら私の考えを理解できる人間が少ないし,わかるように説明するのも疲れるし,ストレスの原因を思い出すだけでもまた新たなストレスになるし,仮に理解してもらえたとしてもお互い何もできないからである。「まぁまぁ,もっと辛い立場の人もいるから」みたいな会話になりがちであるが,そういう会話は本当にしょうもないと思う。そりゃあ末期がんの患者さんに比べれば大抵の人は幸せと言わざるを得ない。だから何なのか。

 

内面を「書く」のもそんなに好きでもないが,このブログは私の生存確認みたいなものであるし,いずれ誰かふらりと立ち寄って内容を読んで理解してくれるかも,という淡い期待を抱くことができる。会話は目の前の人にしか伝わらないのでその違いは大きい。

 

社内ミーティングがどんどん増えていく。今年は組織編成が変化したこともあり,「お互いの仕事をよりよく知るために」といって新たなミーティングがこれから毎週開催されるらしい。それとは別の方面からも新たな情報共有ミーティングを設定するという話が来ており,もう本当に仕事をする暇もないくらい「情報共有」ミーティングばっかりだ。

 

そういうのは社内なんだから適度に手を抜けばいいじゃん?と普通は思うものだが,私の会社で新卒からずっといる生え抜きの人たちは必死でパワーポイント資料を磨き上げており,それを見ていると「哀れさ」とか憐憫の情すら感じる。オブジェクトのカラーとか,図の枠線の太さとか,図が重なっているところの透明度の調整とか,テキストのフォントサイズとか,そういったところを調整するのに何時間もかけている。もう一度言うが社外との打ち合わせではなく社内オンリーの打ち合わせである。

 

私がそういうところを適当にやってちゃちゃっとパワポを作ると,そういう生え抜きの,社歴が長い人たちは怒るのである。「私が修正する!」と言うので,じゃあよろしく,とお任せすると,もう本当に私の最初のバージョンが跡形も残っていないくらい美しく全てのページが修正されている。感心するが,「この人たちって何かの精神的病気ではないのか?」と心配になる。わが社の社員を医師が全員診察したら,かなりの人数が強迫性障害と診断されるであろうと私は確信している。

 

新卒からずっと日本の大企業で働くと,人間として重要な何かを失うのではなかろうか。前にも同じようなことを何度もこのブログで書いた気がするけど。

 

ところで東京でまた暮らし始めて2か月くらいだが,白杖を持った盲人を駅やその周辺でよく見る。もう7,8回くらいは見た気がする。付き添いなしのことがほとんどで,歩くのが大変そうで気の毒になる。同じ人ばかり見かけるわけではなく,大体違う人たちだと思う。車いすの身障者も,それほどではないが割と見かける。

アメリカで住んでいた地域では,スターバックス車いすの客を2回くらい見たが,それ以外にはいわゆる身障者をほとんど見なかった。地域の問題かもしれないが。それに日本の歩道に必ずある点字ブロックアメリカの道では全く目にしなかった。

東京はいろいろな人がいるなと改めて思った次第。

 

気分転換のために読もうと思った本が4冊くらい積んであるが,仕事に必要な知識を仕入れるために最近3冊ほど仕事関係の本を読んだところなので,疲れて家で読書する気力もない。とりあえず自炊はしている。魚焼きグリル用シートは本当に便利。グリルが油で汚れにくいので洗い物が楽。こういうの考えた人は天才だと思う。

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