アメリカでの医療について体験をメモしておきたい。
8月に病院に予約を入れて遠隔診察をしてもらった。あらかじめ取り決めた時間になると医者からビデオ通話がスマホにかかってくるので顔を見せながら具合について説明。「とりあえずお薬は処方するけど3か月後に血液検査ですよ」と言われた。
それから3か月後の11月に,その病院へ電話して「血液検査を受けたいです」と言った。私としては病院へ実際に行って検査してもらうのだとばかり思っていたが,「クエストに予約して血液検査してください。その結果が出てからうちに予約して下さい」と言われた。クエストというのはアメリカおよび世界に展開している臨床検査サービス会社クエスト・ダイアグノスティクスのこと。病院の検査を代替する感じのビジネスらしい。店舗(というか検査所?)はこんな感じ↓。
(これはネットで拾った画像である。)そういうわけで,ネットで近所のクエストの店舗を調べて,希望の日時を予約しようとしたのだが,かなり混んでいる。家からちょっと遠い店舗に何とか週末に予約を入れた。検査の当日,病院から私あてにメールで送られていた検査項目詳細のシートを印刷して現地に行くと,とくに受付のようなものはなく,ただ建物に入って狭いロビーの椅子に勝手に座って待つだけ。時間がくると名前を大声で呼びに来る。私の場合は,フェイスガードをつけた小柄なアジア人の女性だった。ついていくと検査ブースがいくつかあってその1つに案内される。そして健康保険やクレジットカードの情報をシステムに入力してもらう。それが済んだら採血。できれば左腕でやってもらおう・・・と思っていたら有無をいわさぬ感じであっという間に右腕から採血された。いつ検査結果が出るのか聞いたら「三日後」だと。
結果が出たら通知でも来るのかな~と思って適当に待っていたが何日経っても何の通知も来ない。それでクエストのウェブサイトに行ってみると,マイクエストというポータルがあり,そこにアカウントを作る必要がある。ということで名前や電話番号などなど個人情報を入力したのだが,ここで問題発生。ソーシャルセキュリティ番号の下4桁を入れて本人確認を完了しようとしてもエラーが出てしまい先に進めない。
やむなくカスタマーサポートにメールして事情を説明。何日後かにメールが返って来て,「今回の検査の日付,この検査をリクエストした医師の名前,医師の電話番号,自分のアカウントのID,自分のフルネーム,云々・・・」をメールで送るように言われたので,全部記載して返信。すると2日後に登録完了の知らせが来た。ログインして,最新の検査結果,というページを見ると,こないだの血液検査の結果が全部表示された。各項目の数値と正常範囲が並べて記載されており,高いものや低いものにはそういうメッセージが出ている。
それから病院に電話して,遠隔診察の予約をし,翌日のお昼に医者と会話。検査の数字はとくに問題なく,肝機能が春の人間ドックの数値よりだいぶよくなっており,脂肪肝が改善していると言われた。体重が減ったのが良かったようだ。
それにしても面倒くさかった。なんでもウェブ上でできるとはいえ初心者には敷居が高かった。また,遠隔診療というのは便利とは思うが,なんだかあまり「医者に診てもらった」という感じがしない・・・。何だかもやっとする。
ちなみにPhlebotomist Salary at Quest Diagnostics in California | Indeed.comによるとクエストの採血担当者の時給は20ドルくらいらしい。ファーストフードのスタッフの募集でも16ドルとか普通にあるので,20ドルはそれほど高いとは思えない。アメリカで生きていくのも大変だな。。
現場からは以上です。