Quadrifolium's blog

元海外赴任サラリーマンの独り言です。

2022

隔離療養施設で新年を迎えてしまった・・・。

2021年で一番大きな出来事と言えばやはり東京オリンピックだろうか。といっても私はアメリカであまりテレビを見ていなかったのでほとんど競技を見てないのだが。東京五輪の開会式は当初の野村萬斎椎名林檎MIKIKOのチームが電通に無理やり排除されて電通の息のかかったよくわからない人が突然責任者になり,しかもすぐに失言によって辞任し,その後は開会式の作曲担当の小山田が障がい者いじめの件で辞任するという極めて情けない限りの経緯であった。また電通は五輪招致不正疑惑(IOC委員の息子が経営するコンサルティング会社の秘密口座に,東京五輪招致委員会から多額の資金が流れたとされる買収疑惑)にも深く関与したと言われているが結局うやむやになってしまった。そもそも東京オリンピックのエンブレムからして盗作騒動があった。渦中のデザイナー佐野研二郎氏に関しては他の作品でも多数の盗作疑惑が噴出した。例えば

デザイン盗用疑惑のサントリートートバッグ 佐野研二郎氏の申し出により取り下げ・発送中止に(2015年8月13日)|BIGLOBEニュース

など。こういう人が今も多摩美術大学の教授をやっているというのが何とも言えない。また,五輪運営スタッフを手配した人材派遣大手のパソナは人件費として日給30万円を国に請求しつつ実際に働く派遣労働者には1万円程度しか払っておらず,その中抜き率は驚異の95%とされている。そしてパソナ電通の深い関係はよく知られている通りである。

「東京五輪の日当は35万円」 国会で暴露された東急エージェンシー、パソナへの“厚遇”(1/4)〈dot.〉 | AERA dot. (アエラドット) (asahi.com)

とにもかくにも疑惑だらけで,東京五輪というのはいかに既得権層が一般国民の見えないところでおいしい仕事を回しあっているかを明らかにしたと言えよう。どうして中抜き95%が違法でないのか全く理解できない。テレビのワイドショーなんかは電通パソナを決して叩かない。もうこの国は終わりではないか。

 

つい最近,イギリスの製薬会社が厚生労働省に経口中絶薬の承認を申請したという報道があった。これは画期的な薬で,従来行われている金属器具によって子宮からかき出す中絶法と比べて母体への負担が少なく,安全性と効果はWHOのお墨付きである。この薬は世界中でおよそ700円程度で購入できるそうだが,なんと日本産婦人科医会は,「10万円程度の料金設定にすべき」と国に要望している。700円と10万円である。開いた口が塞がらない。

結局お金?海外で740円の「経口中絶薬」に処方費用10万円を望む日本産婦人科医会。過去には緊急避妊薬の普及に反対する“アンケート工作”も露見 | マネーボイス (mag2.com)

「飲む中絶薬」で浮き彫りになった「中絶後進国・日本」の大きな問題(塚原 久美) | FRaU (ismedia.jp)

中絶は保険がきかないので産婦人科病院にとっては「金のなる木」だそうだ。日本中で中絶手術が減ると病院側にとっては大変なことなのだろう。https://gendai.ismedia.jp/articles/-/90898によると

日本の中絶手術の料金は妊娠初期でも10万円程度かかります。イギリスやフランスなどの先進国では健康保険がきいて無料のところも多く、日本同様に保険のきかない唯一のOECD諸国であるオーストリアは4万円弱〜であるのに比べてかなり割高です。

という話だから暴利を貪っていると言ってもあながち間違いではない。今回の経口中絶薬10万円という突拍子もない料金設定案について,東京大学産婦人科大須賀穣教授は「病院経営の観点から」支持しているとのことだ(2021年4月21日付の毎日新聞の記事より)。既得権益を守るためにはなりふりを構わない様子が見てとれる。

日本はこういう腐った連中が跋扈する情けない国になってしまった。アメリカに比べて日本ではイノベーションが起きないとか,そういう高度なレベルではなく,もっと低次元なところで職業倫理が破綻している。

 

悲しい。