Quadrifolium's blog

元海外赴任サラリーマンの独り言です。

新しい環境で

通勤経路で桜が満開だったので撮影した。(夕方の遅い時間だったのでちょっと暗い。)

前回の更新からかなり間が空いてしまった。前回は同じ日に2つの記事を投稿したが,来訪者は2つ目しか見てないのではないかという気がしないでもない。

それはさておき,転職して新しい仕事が忙しすぎて全くブログを書く気力も時間もなかった。

3月末ごろには前の職場の人事から電話があり,退職理由について30分ほどヒアリングがあった。辞めていく人の意見を取り入れることで会社の改善につなげるという建前,らしい。私からは,この際なので辞める動機をいろいろと率直に言わせてもらった。具体的には:

  • 人間性に問題のある人たちが管理職にそこそこ混じっているのが問題である。部下を何人も休職させたモンスター管理職が出世して,部長とかもっと上の方のポジションへ出世しているという例が実際に複数ある。ちゃんと人間性を見て出世させるかどうかを決めるべきだ。
  • ジョブローテーションばかりで専門性が全く育たない。どの分野のエキスパートにもなれず,皆,「社内調整・根回しのプロ」への道を歩まされているのは問題。技術の会社を標ぼうしておきながら,技術者を軽視。
  • 国際化とか技術力強化とかいう謎の掛け声のもとに外国人をポンポン採用するのはやめてほしい。現場の日本人の皆は受け入れに疲れている。日本の顧客との交渉や売り込みなど,日本語でしかできないタイプの仕事がほとんどなので,外国人を雇っても,ほとんどやってもらう仕事がない。そして彼らも「この会社で英語でできる仕事ねーじゃん」ということに気づいてサクサク転職していく。本当にムダ。
  • 研究者の仕事の管理を非・研究者にやらせる体制をやめてほしい。会社の財布のひもを握っている,予算権限のあるエライ人たちは最新の技術に全然明るくないくせに,研究者の日々の業務や進捗状況をすごく細か~くチェックして,たくさん口出しをしてくるので,研究者たちのモチベーションが下がってしまう。

などなど,伝えはしたものの,電話口の人事の若いねーちゃんが理解できたかというと,たぶん何もわかってないと感じた。例えば上の最後の点について,「全く仕事の専門性が違う人材に研究者の業務管理なんて任せても無理でしょう」,という話について,「理系の仕事なのに文系の人が口をはさむとかそういう事ですか?」と的外れなことをおっしゃってて,「あぁ・・」となった。そんな粗い解像度でお前は仕事をやってるんかい,と。

本当は,理系の中にもいろいろあって,例えば機械系のエンジニアとIT系のエンジニアは専門性が違い過ぎるし仕事の進め方の慣習も違うので会話が成立しない。もっと言えば,同じIT系であっても,AI系の研究者とメインフレーム系の開発者は専門性があまりにもずれているのでお互いの文化を理解できず,会話が成立しない。・・・などと色々あるのだが,会社の人事は単なる文系の人たちの集まりなので,理系の中の細かい分野の差や文化の差を理解できていない。人事部って本当,何のためにあるのかな?と思う。

大企業の人事評価というのは本当に謎だった。例えばA社とB社とウチの会社の3社で一緒に○○ビジネスや○○開発をやりまーーす,といったプレス・リリース(記者発表)を出した人は評価が上がる。しかし,それは「これから協力します」という宣言であって,具体的な成果はまだ何も出ていないのである。それでも人事査定が高評価になるのが理解できなかった。そういう宣伝文句だけでも会社の株価は上がるからいいのかもしれないが,ほんと「虚業じゃん」と思った。

 

去年は1~3月にアメリカで給料をもらっていたので,アメリカの2023年確定申告をせねばならず,その書類の処理にそこそこ時間をとられた。アメリカに国際書留を送る必要があったり,色々と・・・。また,前職の源泉徴収票を今の勤め先に郵送したり,雇入れ時健康診断を受けてその結果を郵送したり,新しい勤務先に合わせた生命保険を検討して保障内容を熟読・比較したりと,とにかく細かい作業がいろいろ発生した。

 

新しい勤務先では仕事の内容が今までとは全く変わったので,悪戦苦闘している。仕事の実質的な内容自体が大変,というのもあるが,そもそも事務的な部分で苦労がある。例えば同じ部署の○○さんにメールしたいと思ってもメールアドレスがわからない・・・。部署の名簿はどこにあるの?と同僚に聞いても返事が要領を得ないなど,ちょっといい加減だなあ!と感じる部分が正直,結構ある。

今週はずっと5時間睡眠くらいで,疲れ切っており,土曜日は全身が重くて歩くのも辛かった。今日,日曜になって,ようやく少しは回復したようだ。

 

先週は心の動揺を抑えるためにルミナス・ウィッチーズを12話まで見た。ちょっとは気分転換になってくれた。よかった。内容はすごく真面目な感じで,「これってEテレでも放送できるのでは?」というくらい無難というか,平和というか,普通の話だった。

連盟空軍航空魔法音楽隊ルミナスウィッチーズ - 第1話 WONDERFUL WORLD - はじめまして -

退職

3月末でいよいよ正式に今の会社を退社するということで感慨深いと同時に,次にいく職場での新しい仕事が自分にとっては新しい種類の業務なので緊張感が高まっている。そんな今日この頃。

 

大企業というのは不思議なところだった。そこでしか通じない言葉を話す人がたくさんいる島国のような,いわばガラパゴス諸島のようなところだった。

 

学歴が高い人をたくさん採用しているので,優秀な人は多い。ただ,みなさん,「自分のやりたいこと」が特にない。自己主張をしない。「本当は自分のやってみたい仕事・ビジネスがあるけど,普段は会社の命令に従っているから表には出さない」だけなのか?と私はしばらく思っていたが,そうではなかった。会社のエライ人がいない,くだけた飲み会の席でさえそうした話題が出ることは無かった。なので本当にやりたいことがなくて,会社から毎年4月に「行け」と言われた部署や子会社におとなしく「ハイ」と異動し,「やれ」と言われた業務を「ハイ」とやるのが人生だと思っており,「もし自由にやれるとしたらどんなビジネス・研究をやってみたいか?」といった質問をしても大企業に馴染んだ人々からは全く明確な答えが返ってこなかった。携わったプロジェクトが途中で中止になっても,ああそうですかという感じで別のプロジェクトに移っていくし,まあ「それが大人」ではあるが,私から見ると仮面をかぶったまま外せなくなった人たち,と言うか,表情や感情のない労働ロボットのように見えた。部長クラスよりもっと上の人たちは大きな決定権を持ついわばリーダー的な存在であるが,その彼らさえ毎年の異動でころころと担当業務が変わっていくので,彼らも自分の専門性や主体性というものがない。彼らの最大の強みは「社内に知り合いが多いので,いざという時に根回しがうまく,他部門との調整や予算確保の技術が高い」ことであって,当然だがそれはその会社だけでしか意味をなさない「強み」である。会社を辞めた瞬間に彼らの強みは消えてゼロになる。

 

転職経験がある人は「会社ごとに優秀さの定義というのは違っており,企業文化によってそこで育つ人材は違うのだ」ということを知っているが,大企業にずっと最初からいる人は自分たちの会社の文化しか知らないので視野がとにかく狭かった。守秘義務があるせいで他の会社とオープンに共同研究や共同開発といったことは難しいため,自分たちのレベルを客観的に見られず,「きっと自分たちは日本国内ではトップレベルのことをしている」と無邪気に信じているような気配があった。そして顧客の方も,会社のブランドを信用して「きっとこの会社の○○サービスは日本でトップクラスのクオリティなのだろう」と信じてくれるようなところがあり,お互いにふわふわと夢の中で手を繋いでいるような,そんな曖昧な感じでビジネスが動いていくことがあり,私には非常に不思議な世界だった。

もしこれが医薬品の世界なら,この病気に対してこれこれの有効性がありますという実験データを公開する等によって,エビデンスで評価されるのでゴマカシの入る余地が小さくなるが,他の業界ではエビデンスなんてまず必要ないのである。我々が「一万円札」として使っている紙幣は,単にオジサンの顔を印刷した紙きれであり,ジャングルに一万円札の束を抱えて放り込まれてもすぐ死んでしまう,,つまり本当の意味では価値が何もない。しかし「一万円札」には価値があると日本国民全員が同意することによって,それが価値のシンボルとして使用できることになる。共同幻想である。それと同じで,大企業のビジネスもかなりの部分が顧客との共同幻想にすぎないのではないか,と私には感じられた。

 

明確なテーマをもって創業されたベンチャーなどは別かもしれないが,多角化経営をしている大企業というのは結局は儲かればなんでもいいという人ばかりで,例えば環境保護に貢献する製品を作ったり売ったりしている社員であっても別に環境保護に賛成でもなく,反対でもなく,とくに興味がないという人が多くて,それでも顧客の前では仮面をかぶって環境保護の重要性をペラペラと立て板に水のようにしゃべれる,そんな人が出世していく。役者の世界だな,と思う。彼らは与えられた脚本に少しアドリブを挟むくらいのことしか許されておらず,新しい場面展開を自分で考えることなどできない(許されない)し,長く大企業にいるうちにそうした能力を徐々に確実に失っていくのである。

 

カフカの『城』は官僚機構の幻想のカリカチュアとして有名であるが,まさにあんな感じであった。『城』の主人公は城に行きたいと言いつつも結局は最後まで城にはたどりつけない。それと同じで,大企業の人々は「俺は出世してやるぜ」という感じで入社し,「まだかなまだかな~」と毎年毎年の人事異動を楽しみにしながら労働に励み,会社の上層部の方針が毎年毎年いったいどのような議論を経て決まるのか何もわからないことに戸惑いながらも「いつか出世すれば俺にも権限が与えられて,”人に動かされる側”から”人を動かす側”へいけるはずだ」という思いを抱えて我慢と忍耐を重ねて年をとってゆく。そして,大多数の人々は最後まで会社の意思決定に関わることなどないまま,「中身がどうなっているのかよくわからない権力機構」から天の声のように降りてくる業務命令をきっちり真面目にこなして一生を終える。まさに大企業というのはそういうところだった。

 

まとめると,私はこの会社で働いてそこそこ貯金することができたので本当に感謝しているが,中にいる人たちは私から見ると異国人のような,わかりあえそうで結局内面をわかりあえない,遠い存在であった。

ワーナーブラザーズ

しばらく前の話になるが,東京のとしまえん(遊園地)跡地にできた「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 – メイキング・オブ・ハリー・ポッター」に家族と行った。

2023年6月にオープンした施設。入場パスを事前予約して行った。

公式ページはこちら。ホームページ - Warner Bros. Studio Tour Tokyo - The Making of Harry Potter (wbstudiotour.jp)

最寄り駅の豊島園駅から歩いて3分。駅からの道はとてもきれいに整備されていた。駅のそばや施設内にとにかくアジア系の観光客がたくさんいて,世界的なハリポタ人気を実感した。イギリスにある同様の施設と展示の内容は同じようだが,案内スタッフは日本人だし展示の説明はすべて日本語(と英語)で書いてあるのでリラックスして楽しめる。

 

ほうきにまたがって空を飛ぶ自分の映像をCG合成で作ってくれるサービスもある。もちろん動画は後でダウンロードできる。

個人的には私はハリポタシリーズ(映画)はストーリーをあまりよくわかっていなくて,敵だか味方だかよくわからない登場人物があふれるように出てきてだんだん遠ざかるようになった。ボルデモードが本当に悪の権化だったら全世界の魔法使いを集めて討伐したらええのに,なんでハリーとその仲間だけでコツコツ何年も戦ってんねん,とか,正義と悪の戦いがメインストーリーだったら学園でほうきに乗って競争するスポーツとかのんびりダラダラやってる場合ちゃうやろ,もっと戦時中みたいな緊張感でやれよとか,ハリーの敵の連中はねちねちねちねちと嫌がらせみたいな攻撃というか干渉をハリー達にしてくるけど本当にハリーをつぶしたいんだったら何か濡れ衣をきせて学園から追放するとか誰も見てないところで暗殺するとか色々とやりようはあるのに,どうしてごにょごにょと中途半端な呪いやら攻撃やら嫌がらせを断続的に続けるんや,もっと計画的に行動しろよ,とか,私にはよくわからない点が多かった。あと,イギリスの空はあまり晴れることがなく不安定というので有名で,実際ホームズなどイギリスの映画とかドラマは曇っている空ばっかり映っている印象があるが,ハリポタの映画でも陰鬱な,晴れとも雨ともいえないようなくもりの天気のシーンがやたら多かったような気がして,ああイギリス気質の映画だなーと思ったことがある。私はカリフォルニアの空のようにスカッと快晴か,あるいは台風のような豪雨であればわかりやすくて好きだが,どうもイギリス人的な「白黒はっきりさせない」「つかず離れず」「友人でもないけど敵でもない」「チクチクと嫌味は言うけど正面から喧嘩はしない」みたいな性格はどっちつかずで好きではない。こういう言い方はあれだが,イギリス人というのは京都人みたいなもので,回りくどい言い方が好きで慇懃無礼なカルチャーがあって,新しいものを取り入れるよりも自分たちの古くからのやり方を頑固に貫く,といった国民性があり,私には合わない。ユーロから離脱したのもまさにイギリス的である。いまはイギリスは民主主義で人権尊重の先進国,みたいなえらそうな顔をしているが,昔は植民地支配のために非人道的なことをやりまくり,中国ではアヘンをばらまいて中国人を薬物中毒者だらけにしたという前科もある極悪非道な国である。

移り変わり

正月から暗いニュースが多い。

イスラエルのガザにおける人権侵害行為の数々は報道を見るたびにうんざりする。アメリカをはじめ欧州各国はイスラエルに対して抗議もしない。そしてSNSではイスラエルを批判するようなコメントが運営側にどんどん削除されているというし。もうダメだ。イスラエルに比べると北朝鮮の方がまだましだ。実際に殺害された人間の数でいうと,だが。

これは実に興味深い話だ。2国を比較すると「民主主義の国において,国民が残虐な為政者を選挙で強く支持しており,悲惨な殺戮行為がいつまでも続く」vs「独裁国家において,血筋だけで選ばれた独裁者が,他国を武力で威嚇しつつも実力行使はしていない」という状況なわけだ。私には,後者の方がまだましに見える。*1

そもそも論だが,民主主義において「国民の過半数が狂っている場合」には何もブレーキがないんだな。

 

今の職場での退職手続きは亀のようにゆっくりとだが進みつつあり,もう引き継ぎをしたようなものなので,自分が手を動かす仕事が減ってきた。

新天地での新しい住居探し,引っ越しの手配,今の物件の管理会社への解約連絡,粗大ごみの処分の手配,などなど,やることが無限にあり,また次の仕事の準備も大変忙しい。

今回は異業種への転職であり,未経験ではないが経験が乏しいので,準備にあたふたしているのが情けない。過去にも異業種への転職は経験済みであるが,職場環境というのはどこもばらばらであり,カルチャーも違うので,過去の経験が役に立つようであまり役に立たない・・・。

 

ふりかえると去年の5月からほとんど研究論文を読めていない。新しい知識を体系的に頭に入れることができておらず,忸怩たる思いだ。読みたい教科書や論文も,聞きたいオンラインレクチャーも,それこそ山のようにあるのだが。なかなか・・・時間が・・・。今年は社内根回しやらブラックな仕事関係者のご機嫌取りのための資料作成やら,非常に中身がない,知性の必要ない仕事ばかりをやらされたような気がする。うーん。大企業は何か新しいことを始めようとしたときの稟議や決裁のステップがあまりにも多すぎるし,遅すぎる。社内の会話を要約すると

開発者側:「かくかくしかじかで,こういった製品・サービスを作りたいので,予算をください。」

ビジネス側:「本当に売れるものだという証拠はあるのか?適当なアイデアを言ってるだけじゃないだろうな。もしお前のサービスに対してお金を出してもいいと言ってくれる顧客をそれなりの数集めてこれたら,『これは儲かる確率が高いから予算出してもいい』とうちで認めてやってもいいぞ。」

開発者側:「顧客をひきつけるにはまず動くものを作らないといけないので,,,そのための予算がまず必要なのですが・・・」

ビジネス側:「知らん。そこは研究開発側で予算をひねりだせ。自分で考えろ。」

となってしまって埒があかない。こうして見ると本当に落語みたいなやりとりだ・・・。

*1:もっとも,裏では北朝鮮はロシアにミサイルを売っているのかもしれず,それは間接的にウクライナでの殺戮に関与したことになるので,簡単には情勢を判断できないのが悩ましいところだ。

肺炎とのたたかい

しばらく更新が途絶えてしまった。

実は2週間弱,入院していた。

11月に外をランニングしてから喉の奥に違和感があり,そこから4日くらいで急激に悪化した。普通の肺炎はもっと日数をかけて咳が増えたりして悪化するらしいので今回は非典型的な経過だったようだ。のどの痛みはないが,とにかく咳が止まらないせいで夜はまったく眠れず,熱も38℃~39℃をずっとキープしていて,血尿まで出た。いつも行く耳鼻咽喉科に行ってコロナとインフルの検査をしたが,どちらも陰性で,診断名はハッキリ教えてもらえず。これほどつらい症状なのに,医者は「声帯はあまり腫れてないからすぐ治ると思いますよ~~」など言いながら喉の奥と鼻の中をのぞいて熱を下げる薬を出しただけ。抗生物質すら処方されなかった。*1教訓として,喉の奥が息苦しいときは耳鼻咽喉科なんて行かずに最初から設備の整った内科に行った方がいい。耳と鼻の異常のときだけは耳鼻咽喉科でもいいだろうが。*2自分では診断がつかないとき,他院を受診するように勧めるのが誠実さだと思うのだが,それを邪魔するのは医者のプライドであろうか。

 

12月になって総合病院の内科を受診し,レントゲンとCTスキャンをとったところ両肺にひどい肺炎があるという診断で,すぐ入院。抗生物質を3種類投与して点滴も朝晩に打ち,あとはずっと寝ている状態。個室だったのでまずまず落ち着いて過ごせた。しかし点滴のための抹消静脈カテーテルが左腕にずっと入っていたので,腕をほぼ使えない状態で,とても不便だった。読書するにも片手だと不便だしパソコンにキーボード入力しようとしても片手では無理。

そして部屋の蛇口から温水が出ないので困った。家族に電気ケトルを持ってきてもらい,病室で湯をわかして洗面器に入れ,右手だけで何とか髪を洗うことはできた。これだけでもスッキリ感がすごい。

体を洗うためにシャワーを浴びたいと言うと,看護師さんがカテーテルのあたりをビニールでぐるっと巻いて防水保護してくれるので,短時間さっと体と髪を洗えた。これは4,5日に1回くらいで十分かなと思った。

抗生物質が効き始めるのに3日くらいはかかる,と医者は言っていたが,実際その通りだった。入院して5,6日くらいで咳が治まってきて,夜まずまず眠れるようになったのが大きかった。

 

同じ病棟に入院しているのは高齢の人が多かった。たまに30代くらいの若い人も見かけたが,すぐ退院していった。高齢の重症の人はナースステーションの目の前の病室に入れられていて,夜中に急変するとすぐ看護師が「大丈夫ですか?」ととんでいけるようになっていた。看護師というのはキツい仕事だなというのをしみじみ感じた。ちょっとボケているような患者にも応対してあげないといけないし,夜勤のせいで生活リズムが乱れるし。まあ病床のないクリニックに勤務しているような看護師はまだ楽だろうけど,総合病院の看護師は本当に大変だ。。

 

会社の方には入院してすぐに連絡し,プロジェクトから外してもらった。その後,退院のときに医者から診断書を発行してもらい,それを書留で会社に提出して産業医に内容を確認してもらった。

 

入院(私傷病による休職)期間が一か月に満たず短い,ということで今月の給与への影響は小さいとのことで,わが社の福利厚生に対して感謝した。普段は福利厚生のことなんて全く考えてこなかったが,辞める間際の時期になっていざというときの福利厚生の有難さを実感することになるとは思わなかった。

 

入院中,それなりに仕事関係の本は読んだが,あまり書き物はできなかったので,来年度の準備という点ではやるべき作業が進んでおらず予断を許さない状況だ・・。ふぅ。

 

体をきたえるという意味ではランニングはいいと思うし,今までもやってきたけど,真冬に外をいきなり走るのは失敗だった。今後は走るとしてもジムの屋内だけにするか,あるいは外をゆったり散歩するか,そのあたりは慎重に考えていきたい。

 

病室では時間があるのでひたすらテレビを見ていたが,政治家の裏金問題と大谷のドジャースへの移籍ニュースとイスラエルの戦争ニュース,あとはしょうもないバラエティばかりで,見たいものがなくて閉口した。大谷が一千億円ももらうのはすごいし,彼は並外れた選手だとは思うが,彼よりもそのへんの病院の看護師や理学療法士作業療法士等の方がずっと人類に貢献していると思う。大谷がバットを振ったりボールを高速で投げたりするのがいくらうまいと言っても,そんなものは機械で超簡単に代わりを務めることができるわけだが,一方,病人や高齢者のケアというのはこれからAIがいくら進歩しても絶対に機械化できない領域なので,やっぱりそういう仕事をやっている人こそたくさん給料をもらうべきだと私は思うが,いかがだろうか。

 

医療職(医者除く)・介護職以外にも経済的にあまり報われない仕事というのはたくさんある。例えば公安警察というのは外国のスパイと疑わしき外交官を尾行したり国内の過激派のアジトを毎日私服で監視したりしているわけで,国の安全保障上極めて重要性が高い仕事であるが,結局は公務員なので年収は一千万にもいかないくらいらしい。これでいいのかなぁ,と不安である。日本の機密を守るような仕事の方がどう考えてもそのへんの外資経営コンサルタントより社会に貢献していると思うのだが,収入はそれを反映していない。。。

*1:あそこはやぶだと今は確信している。もう今後行くことはないだろう。

*2:もちろん内科の病院にも籔医者は普通にいるので,ネットの各種口コミを見るなどして自衛するしかない。専門医の資格をとっている人はある程度は信頼できるが,その医者が自分の専門外の症例にどう対応するかは結局は未知数である。こちらからの質問に対して1つ1つ丁寧に目を見て答えてくれる医者は大体は実力がある人が多い気がする。質問に対して「まあ概ねこういうケースは問題ないと思いますよ~」のように目を逸らしてあいまいな言葉で済まそうとする人は危険である。

平行線

最近いろいろあって忙しかった。

仕事がちょい忙しい時期に、前から予定していた休暇を断固とした態度で取得して家族と旅行に行った。翌週に職場の人にジロジロ見られたけど、まぁええわ。

 

辞める話を会社に伝えて、その後、予想通りというか、いろいろあった。本音と本音のぶつかり合いで、価値観の相違もあり、なかなか精神力を要した。まあ当然かもしれないが、優しくホンワカと送り出してくれる職場というのは無いものだ。それにしても、どこの会社のどこの部署にも必ず変な人というのはいるものだ。そういうのを採用面接ではじくのは難しいのだろうな。

 

来年になると新しい仕事の準備やら何やらで時間がなくなるので、今のうちに勉強しておこうと思い、本をAmazonで買いまくってたくさん読んだ。感想についてはいずれ書きたい。

 

強度の近眼なので半年に一回は眼科で精密検査を受けている。最近また検査したがとりあえず視力に変化なし、眼底はまあ経過観察という結果に。ふうむ。メガネを作り直そうかと思っていたが、その必要はないと言われた。主観的な視力と客観的検査結果って必ずしも同じじゃない気もするな。

 

日本人の死因で大腸ガンの割合はそこそこ高い。最後に大腸内視鏡検査を受けてから五年以上経ったので、そろそろ受けておくかと思い、検査してきた。朝起きてすぐ下剤の錠剤を飲み、さらに二リットルくらいの腸管洗浄剤みたいなやつを2時間くらいかけて飲み、トイレに何度も行って、大腸を空っぽにしてから午後最初に病院へ。同意書の内容について詳細な説明を受け、更衣室で検査着に着替えて、点滴で意識をぼんやりさせる薬を投与され、ぼーっとうとうとしているうちに検査は終了。その後は1時間ほどソファーに座って休憩。その後、医師から結果の説明を受けたが異常なし。着替えて、6000円弱払って帰宅した。これは保険適用での額なので、自費だともっと高いことに注意。

 

 

脂肪,死亡,志望

PlayStation 4にはだいぶお世話になった。

もうかれこれ3年半くらい。

気分転換にはなった。

しかし,新しいゲームにやりたいと思えるものが全く無くなってしまった。

体験版をトライしてみたり色々やったのだけど・・・全然興味が湧かない。

ストーリーが貧弱なものばかりだね。アクションのすごさばかりが売りで,映像としてすごく綺麗というのはわかるが,キャラクターが薄っぺらいしストーリーがほとんど無きに等しい。人間というものが何も描かれていない。昔の,それこそ90年代のゲームは,人間の本性に迫るような哲学的なテーマのゲームもたくさんあったんだがな。どうもハードが進化する一方でゲームの本質は劣化していっているような気がするなあ。例えば最近のゲームである「クロステイルズ」をプレイしてみたけど,ストーリーがスカスカで昔の名作「タクティクスオーガ」の超・劣化版という感じだった。うーん・・・。

というわけで,もういいかなと思ったので近所のGEOでPS4を売ってきた。2つの色違いコントローラも込みで約7500円だった。アメリカ駐在中はずいぶんお世話になったものだ。PS4で本当にいろいろなゲームをやったけども,振り返ると,一番最初にプレイした「ライザのアトリエ」(2でも3でもなく,最初のやつ)が一番良かった。あれを超えるものには結局出会わなかった。「最初のやつが一番いい」って現象は人生でときどきあるけど,不思議なものだ。ビギナーズラックなのか何か知らないが。

 

メンタルクリニックでもらっている薬を飲みながら何とか仕事をしているがキツい。今後,気分転換はどうやったらいいのだろうか。とりあえず本はたくさん買ってあるので読んでいくしかないけど・・・。